前駆期
ストレスや人間関係のトラブルなど、多くの場合単一ではなく複合的な理由により心理的な安定度が低下していき、学校を休み始めるまでの期間を「前兆〜前駆期」と呼びます。
また学校に復帰した後でも、うまく対処できないことが起こり無理をしている状態(過剰適応)が続くと、再び前兆〜前駆期に入ってしまうことがあります。子どもが自分からSOSを出すことは少ないので、この時期に子どもの異変に気がつくことは難しい場合もあります。
前駆期のかかわり
様子がおかしいなと思ったときに、子どもを心配するようなことを言っても本人は「大丈夫」と言って親に助けを求めないことがあります。必要なのは、子どもとの何気ない会話を持ちつつ、「いつも味方でいるからね」「困ったことがあったら必ず力になるからね」と子どもからSOSが出るタイミングを伺うことが大切です。
この時期は、本人も頑張りたい、頑張らなければ、という気持ちが強い一方で、うまく問題に対処できていないことが多いです。学校や勉強のことが疎かになっている様子があったとしても、そのことだけを指摘するのではなく、一緒に解決方法を考えようとしている姿勢で相談に乗ることが大切です。
学校に復帰後、再び大きな課題に直面することがあったとしても、自分の手に負えなくなる前に、友達や信頼できる大人に相談することにより危機を乗り越えることは十分に可能であるため、事前に助けを求める大切さを教えていくことも必要です。