回復期
心理状態が回復に向かい、徐々にエネルギーが溜り出し、一人での外出が自由になってきたり、学習など今取り組んでいることがより捗るようになったり、前向きな変化が加速してくるこうした時期を「回復期」と呼びます。
否定的な自分から抜け出して、肯定的な自分に変化しようとする心の動きが強くなる時なので、その気持ちをうまく実現させてあげると、自信に繋がり、より困難なことにもチャレンジできるようになります。反面、思ったようには進まないことに焦る気持ちや、すぐにできるようにはならないから投げ出してしまいたくなる気持ちになることがあります。
回復期のかかわり
回復期をうまく進んでいくポイントは、自分の体力や精神的なキャパシティの限界を確かめながら、徐々に負荷をかけていき、ストレスへの対処能力を高めていくことです。今は理想の自分の姿に変化するプロセスの途中にいることを思い出しながら、一歩一歩進んでいくことが大切です。
逆に、行動を起こすために心身の準備ができていたとしても、ストレスの悪い面ばかりをみて、ストレスを回避しようとしていると、ストレスに対して過敏な状態になり、わずかなストレスでも強い負担を感じるようになってしまいます。
休んでいても疲れが取れない、気持ちが癒えないという状況が続いている場合、生活習慣に問題があることがあります。例えば、夜中に食事を取り、夕方に起きて、全く運動もしない生活なら、気力が湧いてこなくとも無理はありません。こうした場合、少し発想を変えて、行動に変化を起こすことから気持ちを変えていくことも取り入れていった方が良いでしょう。
ストレスには、刺激がより心身に活力を引き起こすというポジティブな側面と、心身に負荷をかけダメージを与えるというネガティブな側面と二つの側面があります。その両方の側面を理解して、ストレスを避けるのではなく、うまくストレスと付き合う方法が見つかると、登校が安定してきます。